社会保険労務士の仕事とは(1)

女性しか受験できないと言う資格試験はほとんどありませんが、女性に人気の資格と言うのは存在します。その中でも最近特に女性に人気の資格試験が社会保険労務士試験です。

社会保険労務士は、通称「社労士」と呼ばれています。以前までは地味なイメージがあり、マイナーな資格でした。しかし、急激に認知度が高まった資格であり、その人気にはまだまだ衰えが出ていません。

社会保険労務士とは、簡単に言えば人事のスペシャリストと言うことができます。人事の仕事というのは、傍から見れば大した仕事をしているように思えないかもしません。むしろ、仕事としては簡単そうに見えるのですが、実はそんなに単純なものではありません。むしろ、会社の最も重要な要素である「人」を扱う部署としてとても重要な役割を担っているのです。

会社を取り巻く環境は激変しています。経済環境はもちろん、人の労働に対する価値観や働くということの意味までも多様化しているのが現状です。そうだとすると、それらを上手く調整しながら、会社にとってのメリットと働く側、つまり労働者からのメリットを融合して整備する専門家が必要になります。

それが社会保険労務士の基本的な業務であり、その意味で社会保険労務士の業務は多岐にわたります。

会社の労働者と一口に言ってもそれほど単純なものではありません。採用から育成、昇進、退職など人が入社してから退職(退社)するまでにはいろいろなプロセスが存在し、そのプロセスごとに手続きや書類作成などが要求されます。

さらにそれらは細分化され、例えば採用と言っても、現代においての雇用形態は複雑です。正社員もいれば、パートタイマー労働者もいますし、アルバイトもいる。契約社員もいれば派遣社員もいる。そして、一般の正社員とは異なる役員と言う存在もあれば、経営者と言う人もいる。

これらの全ての雇用形態(役員と経営者は雇用ではありませんが)ごとに応じた様々な規則なども必要ですし、それらは会社全体からみたバランスの上に構築される必要があります。そのような人事の制度を設計するのも、社会保険労務士の仕事であり、その設計を動かしながら生じた問題などを修正していく必要もあります。

人事の制度には、給料や年金、退職金など多くのことが関連し合っています。これらの正確な知識がなければ人事や労務の制度設計は困難なのです。

もちろん、社会保険労務士というネーミングから「社会保険」に関する業務もたくさんあります。福利厚生の充実が叫ばれる中、労働者の労働環境を整備していく必要性は社会全体として求められています。それらを会社の視点と労働者の視点双方から最も合理的かつ最適なプランを構築するのも社会保険労務士の大きな業務となります。

これらは、会社の一員として人事部や総務部などで活躍することもできますし、専門家として独立することで外部から関与すると言うことも可能です。

以上が基本的な社会保険労務士の業務内容ですが、もちろん他にもたくさんの業務があります。

続きは、社会保険労務士の仕事とは(2)で。

社会保険労務士の資格紹介はこちら。

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